2017年10月13日金曜日

ハセガワ 夕雲型駆逐艦早波の製作③ 完成です。

ハセガワの夕雲型駆逐艦早波、ようやく完成しました。



今年にリニューアルされたばかりのキットです。第一弾の夕雲が昭和16年就役時に対し、早波は中期建造艦として昭和18年の就役時と昭和19年の対空機銃増備状態を選べるキットとなっています。

キットは最新のキットだけあって、夕雲型の特徴的な艦橋や末広がりの艦尾形状も再現され甲板や船舷のモールドもしっかりと入っています。マストも取り付け易いように2パーツの部品で再現されています。主砲も横面の補強フレームのモールドも入っており良い感じです。



駆逐艦早波は夕雲型駆逐艦の12番艦として舞鶴工廠にて昭和18年7月に竣工しています。
就役訓練後は第32駆逐隊に編入され、第二水雷戦隊に所属しました。
就役後、護衛任務などに就き、昭和18年11月にはブーゲンビル島に上陸してきた連合軍を迎え撃つため、重巡部隊らとラバウルへ進出しますが、入港後、米機動部隊の艦載機の攻撃を受け、重巡部隊は大損害を受け撤退します。残った二水戦と三水戦はブーゲンビル島への逆上陸部隊を揚陸しますが、再び米機動部隊にラバウルを空襲され、駆逐艦涼波が沈没し、軽巡阿賀野が航行不能になるなどの損害を受けトラックまで撤退します。
その後米軍のギルバート諸島への侵攻時に、マーシャル諸島への輸送作戦に参加。
ギルバート諸島陥落後はトラック、南方間のタンカーなどの護衛任務に就きました。

米軍の絶対国防圏への侵攻に対し日本軍も第一機動艦隊を編成し対抗することになります。フィリピン南西部のタウイタウイ泊地に艦隊は進出しますが、空母の航空隊は泊地内では訓練できず外洋にでなければいけませんが、米潜水艦が跳梁し思うままに訓練ができませんでした。近海では補給艦艇も攻撃を受けていたので駆逐艦による対潜掃討が行われます。昭和19年6月7日早波は前日に行方不明になった水無月の捜索と掃討に出撃し、米潜ハーダーを発見後、攻撃に移りますが、ハーダーは早波を引きつけ、正面に魚雷3本を発射し、早波は艦首に2本が命中し轟沈されてしまいました。

米潜水艦ハーダーは4月には雷を沈め水無月、早波を撃沈した後には谷風も撃沈しています。ハーダーが連続で駆逐艦を沈めたため、日本側にタウイタウイ泊地が多数の米潜の包囲下にあると思わせ、航空隊の訓練も行えず、後のマリアナ沖海戦の大敗にも繋がる事となりました。
その後もハーダーは対潜掃討を行う海防艦日振、佐渡、松輪の3隻を沈めたりと暴れまわります。
油槽船仁洋丸を護衛中の駆逐艦朝風を沈め、残る仁洋丸も沈めようとしますが、海防艦22号と哨戒艇102号が駆け付け、哨戒艇102号が仁洋丸を護衛、海防艦22号がハーダーに爆雷攻撃を開始、爆雷が多数命中し、遂に多数の艦艇を沈めたハーダーを撃沈しました。



早波はあ号作戦前に沈みましたので、電探は前マストの22号のみとなります。13号電探はあ号作戦後に随時装備されていきました。

学研の特型駆逐艦の駆逐艦響と電の項に19年4月に訓令工事で駆逐艦に25㎜単装機銃2基増備との記載がありましたので、艦橋前に2基装備させてみました。単装機銃もあ号作戦後には訓令でさらに増強がされていくようです。



艦尾のパーツは爆雷投下台と投下軌道にパーツが入っていまして、何気なしに投下軌道のパーツを付けていましたが、説明書には不要部品と書かれていました。この時期にまだ投下台のままだったんですかね?パラべーンもまだ装備されているのか不明ですが、キットのパーツは出来が良いのでそのままつけてみました。



電探、機銃が増備されていますが、レイテ沖海戦時に比べるとまだまだあっさりとしています。主砲は対空射撃も可能なD型でしたので、3基搭載されたままで代わりに1番煙突後部に機銃座を増設されています。



このキット、部品分割も良く考えられて作り易いキットですが、完成後、魚雷や爆雷用のダビットが入っていないのに気が付きました。ここまで部品が再現されているのにちょっと惜しいです。今回はそのままにしていますが、自作か他のキットやファインモールドのナノドレッドから調達する必要があります。



先日製作した同じ第二水雷戦隊に所属する島風と能代と並べてみました。



どの艦も大戦中に就役した新鋭艦ばかりですが、大戦末期の圧倒的な戦力差で本来の能力が発揮できなかったのが残念です。


→ハセガワ 夕雲型駆逐艦 早波 キットレビュー

→ハセガワ 夕雲型駆逐艦早波の製作① 船体の反り矯正と艦橋等の製作

→ハセガワ 夕雲型駆逐艦早波の製作② 塗装とマスト等の製作




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