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2017年7月4日火曜日

特設防空巡洋艦 愛国丸

ピットロードの特設巡洋艦、愛国丸を架空の改装で特設防空巡洋艦として製作したものです。



愛国丸は大阪商船の南アフリカ航路向けに建造された貨客船です。姉妹船に報国丸と護国丸が建造されています。和辻氏設計の優美な船容ですが、愛国丸は一度も商業航海を経験せずに日本海軍に徴用され特設巡洋艦として改装されました。

愛国丸は15センチ砲を8門も装備し、13ミリ連装機銃2基と53センチ連装魚雷発射管を2基、水上偵察機2機と、特設艦船の中ではかなりの重武装でした。後に主砲を14センチ砲に換装、25ミリ連装機銃2基を増備しています。

開戦時、愛国丸は報国丸と第24戦隊を編成し、南太平洋上で開戦を迎えます。同戦隊は通商破壊作戦の任務を帯び、12月13日米貨物船、セント・ヴィンセントを撃沈、その後ニュージーランド方面で1月2日、米貨物船マラマを撃沈しています。しかし、特設巡洋艦での通商破壊作戦は警戒が厳しく、あまり活躍できず、第24戦隊は解散し、連合艦隊付属になります。

その後、潜水艦補給用の魚雷と燃料を搭載しペナンへ進出、インド洋で潜水艦部隊への補給と通商破壊を行います。5月9日、蘭タンカーのヘノタを威嚇射撃の末、鹵獲に成功します。ヘノタは後に海軍の給油艦大瀬として使用されます。その後7月12日にはニュージーランド船ハウラキも鹵獲しています。その後ガダルカナルへ投入される第38師団をラバウルへ輸送後、再びインド洋で通商破壊作戦を行いますが、蘭タンカー、オンデイナと護衛の掃海艇ベンガルと交戦し僚船の報国丸が砲撃を受け、搭載していた補給用魚雷に誘爆し沈没してしまいます。これにより防御力のない特設巡洋艦での通商破壊は行われなくなりました。

その後は特設運送船として清澄丸や護国丸らとソロモン、ニューギニア方面での輸送作戦に活躍します。しかし、米機動部隊のトラック島大空襲に遭い、被弾し搭載していた輸送弾薬類が大爆発を起こし愛国丸はトラック環礁内に沈没しました。



この愛国丸はピットロードから数年前に発売された時に、さっそく購入して製作したものです。

このキットは癖の多い(!?)ピットロードのキットの中ではとても組みやすく、シルエットも良好でモールドも繊細な非常に良くできたキットです。甲板もよく分割が考えられていてマスキングの手間も簡単にできるようになっています。この後発売された給油艦の足摺を作ったら、いつもの癖あるキットでしたがorz






キットのパーツ類は新装備セットのNEに準じた繊細なパーツで、そのままで組むだけでも報国丸型の優美な姿を再現できます。



愛国丸は大戦中盤以降は主砲を下し特設運送船として活動しました。

この愛国丸には架空の改装として主砲の14センチ平射砲を12センチ高角砲に換装し特設防空巡洋艦として、陸軍の防空基幹船のような感じにしてみました。




主砲はピットロードの海防艦用の12センチ高角砲に換装、船橋上には21号電探を装備し、13ミリ機銃を25ミリ連装に換装、煙突後方には25ミリ3連装を、魚雷発射管の上の甲板上にも3連装機銃を、後部砲座脇には連装機銃座を増設しています。他に船橋前単装機銃を2基ずつ装備しています。

武装の合計は12センチ高角砲8門、25ミリ3連装4基、連装4基、単装4基の合計24挺、53センチ魚雷連装発射管2基、零式水上偵察機1機、21号電探1基となっています。

片舷高角砲を5門指向できるので、割と強力な火力がありそうかも(^^)/



この愛国丸と報国丸のキットはとても作りやすくて、特設巡洋艦時代の迷彩塗装や偽装煙突、商船時代など見せ場のあるフネでおすすめです。









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2016年10月24日月曜日

アオシマ 特設水上機母艦 聖川丸 昭和19年 製作

 
アオシマの特設水上機母艦「聖川丸」です。



聖川丸は川崎汽船の神川丸型級貨物船の二番船です。姉妹船の神川丸、君川丸、国川丸と「神聖君国」の四文字に川崎汽船の『川』を加えて命名されました。

4姉妹は太平洋戦争開戦前、揃って特設水上機母艦として徴用され、後甲板にデリックを撤去し航空作業甲板を設置、カタパルトを装備して、開戦に臨みました。

聖川丸は第二次ウエーク島攻略作戦、1月にラバウル攻略作戦、3月にラエ、サラモアの攻略作戦に従事中、米艦載機の攻撃を受け至近弾により損傷、内地で修理後はラバウル方面に進出、搭載航空機隊はR方面航空隊として、ガダルカナル戦を支援しました。10月に空襲により損傷後は特設運送船に転籍し、各地の輸送任務に従事しました。1944年4月にヒ68船団に加入して内地へ向かう途中、船団は襲撃を受け聖川丸も魚雷1本を受け損傷します。修理後も危険な南方地帯や台湾、中国方面の輸送に活躍します。しかし1945年7月、瀬戸内海への米機動部隊の空襲により遂に幸運の武勲船も被弾し、擱座して終戦を迎えました。

終戦後、復旧工事を受け、1949年に修理完了。戦後の復興に向けて各地への交易に活躍し、1969年、引退し台湾で解体、34年の波乱に満ちた生涯を終えました。



戦前、戦時中、戦後と活躍した、優秀船、聖川丸を製作しました。

アオシマからは姉妹船4隻とも発売されており、細かな相違点も再現されています。

キットは開戦時の状態を再現しています。戦争中盤以降は戦線の後退のより、前進移動基地的な性格の特設水上機母艦の活躍の場が無くなり、特設運送船にそれぞれ転籍していきました。

終戦時の武装は浮揚修理時の資料が残っていて、



船船上、両ウイングに25ミリ連装機銃を、煙突後部も円形銃座に25ミリ連装機銃を2基並列で装備されています。中央構造物後部両舷には3年式8㎝高角砲が、ボートの後ろには25ミリ単装機銃が装備されています。艦首の砲座は水上機母艦時代と同じく15㎝平射砲を。後部砲座は3年式8㎝高角砲に換装されていました。

今回はIF改造で、もし特設水上機母艦のまま、大戦後半を迎えていたらという設定で製作してみました。



改造点は主砲の15㎝平射砲を12㎝単装高角砲に前後とも代えてみました。
中央構造物の機銃や8㎝高角砲は史実の大戦末期と同じにしています。
船橋上には21号電探も搭載してみました。



搭載機は零式三座水偵と、架空機として、零戦52型ベースに2式水戦改を搭載してみました。
機体強度が上がっているから、これで射出機で出せる強度はあるかも!?



戦前のニューヨークライナーはスマートな船でかっこいいです。

戦闘艦艇だけでなく、こういった商船ベースの船も良いですね。

アオシマの神川丸型水上機母艦は作り易く、4隻を作り比べてみるのも揃えやすいと思います。



こちらの記事もどうぞ(^^)/

→アオシマ 艦これ 給油艦 速吸 製作

→ピットロード 潜水母艦 長鯨 1944年時製作

→ピットロード 特設防空巡洋艦 愛国丸

→ピットロード 給油艦 足摺 製作

→アオシマ 水上機母艦 日進IF改装1944年の製作

→艦船模型・戦車模型の記事一覧表






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